Book Of EnchantmentsYL 5.0 総語数52,092語
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6:The Sword-Seller
ウィッチ・ワールドのアンソロジーが初出だったそう。ウィッチ・ワールドはなんか忘却の彼方で、実家にはあるはずなんですが、今回の本の発掘には間に合いませんでした。ウィッチ・ワールドというよりは邦題の「魔法の世界エストカープ 」と武部さんのうるわしい表紙のイメージが強いです。日本では5冊翻訳されただけですが、本国では20冊以上でているそうで、作者本人の編集によるアンソロジーも何冊も出ているんですね。多分土地名とかウィッチ・ワールドの世界観に合わせてあるんだと思いますが、わかりませんでした(^^;)
でもお話自体はウィッチ・ワールドが何かわからなくても無問題ですし、おもしろかったです。
7:The Lorelei
現代の話。ドイツに修学旅行(?)に来た主人公がライン川の川辺で出逢ったのは?
8:Stronger Than Time
いばら姫のバリエーション。せつなくむごく美しい愛の話。
9:Cruel Sisters
3姉妹の王女たち。愛憎半ばする長姉と末妹、そしてその間にいて心を痛める真ん中の娘の話。ふとよしながふみの「彼は花園で夢を見る」を思いだしました。よしながさんの話とは違って、こちらのラストはかなり後味が悪かったというか哀しかったですが。
10:Utensile Strength
魔法で究極の武器、Sword of Doomを作ろうとして間違って、剣でなくフライパンにその魔法をかけてしまった魔法使い。その息子が、どうにかして~と王様たちの所にやってきます。そのフライパンの「正当な持ち主」を見つけだすために王様たちはお城で、トーナメントを催すことにしますが.....
Enchanted forest Chronicleの後日談、こちらはCemorene女王と、Mendanbar王とDaystar王子が出てきます。みんな仲良く暮らしていて、なんだかとても嬉しかったです。カズールもカメオで出てきてくれたら言うことありませんでしたけど、そこまで言ったら望みすぎでしょう。楽しい話でした。
11:Quick After-Battle Triple Chocolate Cake
10に出てきたチョコレートケーキのレシピ。
以上11作の佳品が集まった楽しい作品集でした。後ろに作者のコメントと、初出が載っていましたが、5本がこれまでアンソロジーなどにのせた事のあるお話、6本が今回初出との事でした。