るるむく日記

趣味にひた走るつれづれの日々

stiff

Stiff YL 8 総語数76300語

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Shane Maloney

Canongate Books Ltd 2005-01
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[t]:Stiff [an]:Shane [as]:Maloney

へろへろになりながら家に戻ってきたMurray、誰が、なぜ自分を襲ったのかとあれこれ思いを巡らせます。結果、Herbがそうだと考え、夜明けにHerbの家へ。彼はもう出勤していたので、pacific pastral Meat Packing工場へ出かけます。Herbを捕まえ問い詰めますが、逆につかまれ、冷凍庫の中へ引きずり込まれます。結局HerbがBayraktarを引き込んで架空名義による給料の横領をしていたこと、Bayraktarはそれに飽き足らずドラッグの取引をはじめたこと、とHerbを恐喝していたこと、がわかります。すったもんだのやりとりのあげく、Herbは死亡、Murrayが家に戻ると怒れるWendyが家に戻ってきていてRedを連れ出て行くところでした。

その後、心配していたCharleneから、ガンであること、自分の政治的後継者としてAgnelliを選び全面的にサポートすると事を伝えられます。Murrayは離婚が決まり、Redが基本は母親であるWendyの所で暮らし、月に一度自分のところで週末を過ごす取り決めになりました。Agnelliは無事選挙に勝ち、MurrayはAgnelliの元で働いています。pacific pastral Meat Packing工場の社長のMerrick氏も完全な被害者ではなく、牛肉の偽装をHerb(海軍で一緒の船に乗っていた)と一緒にやっていたという後ろ暗い面があったこともわかります。

...なんかあらすじを書くと散漫になってしまいましたが、一人称で語られていて、Herbとの対決の後はたんたんと「その後の事」が語られていって、「それでも日々は過ぎていく」的な終わり方のイメージ。

巨悪な不正が暴かれる、というのはなく、Murrayはだいたいの真実をつきとめたのだと思いますがそれを警察やメディアに暴露、というのではないですし、Agnelliにも伝えていないようです。Merrick氏には話して彼の行動・言動に釘を刺した感はありましたが。

しかし何年越しで読んだ事になるのか、なんとか読み上げられて良かったです。今回YLは8にしました。結構面倒な言い回しもあるし、単語もいろいろですし。

読み上げられた一つには、この半年はサボってしまっていますが、「ニュースで英会話」をやっていて政治・経済がらみの文章や単語に昔よりは若干なじみが出たおかげかな、と思っています。

アイルランド系移民3世のMurrayが、イタリア系移民3世のAgnelliと一緒に仕事をして、中華レストランでランチを取りながら、トルコ人労働者の労働環境について話し合うというのは、移民の国オーストラリアらしいなあと思ったり、WendyとMurrayの間にはひょっとしたら階級差があるのかもと思ったり(ミドルクラスとワーキングクラスの差というか。本文何ではっきり言及されている訳ではもちろんないのですが)いろいろおもしろかったです。

あと、TVドラマ版は全体にデイヴィッドのキャラクターのせいか、主人公のシニカル差が若干減っているかなと思いました。

やっぱりデイヴィッドかわいい(^^)