るるむく日記

趣味にひた走るつれづれの日々

Mr Penumbra's 24-hour Bookstore

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Mr Penumbra's 24-hour BookstoreMr Penumbra's 24-hour Bookstore
Robin Sloan

Atlantic Books 2012-12-20
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[t]Mr Penumbra's 24-hour Bookstore[an]Robin [as]Sloan

書店のデータを3Dヴィジュアライズ化するプログラムで、暗号本を借りにくる人たちの動線がわかりやすくなりました。彼らはてんでばらばらに借りている訳ではなくある順番で借りているようです。ClayはKatの提案で時間軸を組み混んだデータをヴィジュアライズ化しようと考えます。そのためにはこれまでの貸し借りのログをインプットしなければいけませんがたいへんです。Katは本をグーグルに持ってきてくれればスキャンしてデータ化できる、といいます。ClayはルームメイトのMatの手を借りてログブックの複製を作り、Penumbraに知られないように本を持ち出してログをデータ化します。そのデータを本にプログラムを走らせ解析してみると、その本の動きは、星座のような動線を示し、さらに最終的には人の顔を描きだしました。

驚いているClayのところにPenumbraがやってきて、その顔の図を見たPenumbraはこれは創設者の顔だ、と言い、どうやって謎を解いたのだとせまってきます。ClayがグーグルでスキャンしてコンピューターのプログラムでというとそれはcheatだとPenumbraは言い、報告しなければ、と独り言のように言います。その日はそのまま店から帰されたClayでしたが、次の日、いつものように店にいくと店は暗く、しまっていました。慌てるClayは、本を借りに来た常連客のLapinの後をつけて家を訪ね、Penumbraに連絡を取りたいと懇願しますが、彼女も彼がどこへ行ってしまったのかわかりません。しかし彼女はClayに、自分たちはUnbroken Spineと呼ばれる共同体の一員であること、それはもう500年も続いている共同体であること、共同体には序列があり(Novice,unbound,bound)noviceからunboundになるためには創始者のパズルをとかなければいけないこと、等を教えてくれます。そこへ別の常連客、Tyndallがやってきて、Penumbraは行ってしまった、Libraryに呼ばれていなくなってしまった、戻ってこない、Corvinaは怒っている、Penumbra書店は焼かれてしまうだろう、とうろたえます。Clayは次の日、店にやってきたOliverと一緒にはしごをかけて非常口からビルの中に入り込みます。Penumbraの部屋でFestina Lente Companyから入金が定期的にあってそこがパトロンであること、そこがCorvinaとつながっているであろうこと、そして最近印刷されたアムトラックの時刻表からPenumbraの行く先がニューヨークであることをつきとめます。

Oliverには昼間の数時間書店をあけておくこと,そしてClayはニューヨークに行ってPenumbraの行方を捜す事にしました。ClayはKatに全てを話すと、Katは自分もニューヨークに行くと言い、Clayはさらなる仲間として親友のNeelを連れだします。

というところで第一部が終わりです。いやーどんな秘密結社なんだこのUnbroken Spineは。しかしアナログに解いてたものが、コンピューターであっという間に解けちゃうというのはやはりcheat扱いなのか?Penumbraに、君ら何でもスマホで読むんだろう? みたいなことを言われて、いや、本の匂いが好きなのはいますよ、って言うClayなんだけどそれはそれ、これはこれかなあ。

そしてPenumbraの行方を捜すのに、Penumbra書店にも、常連会員の会員カードにもついている、両手と開いた本のシンボルマークをニューヨークのグーグルストリートビューの画像とクロスチェックして関係住所を探りだそうというのがイマドキですね。