るるむく日記

趣味にひた走るつれづれの日々

Letters of Tolkien No.83

83:1944/10/6 FS54 クリストファー・トールキン宛て

Letters of J.R.R. Tolkien: A Selection

Letters of J.R.R. Tolkien: A Selection

 

 

  普段とは違う興味深い一週間だった。火曜日の「鳥と赤子亭」でインクリングスの集まりをしていた時、奇妙な男が部屋の隅に座っているのに気が付いた。
彼はみなに背を向けていたが、私たちの会話に興味を示していた。私は彼が「躍る仔馬亭」のトロッターのようだと感じた。彼は突然に会話に割り込んできたが、すぐに、彼が詩人で軍人である、ロイ・キャンベルであることがわかった。
(ロイ・キャンベルは南アフリカ生まれのスコットランドアイルランド人の詩人で、1920年代にスペイン内戦でフランコの右翼群として戦った。第二次世界大戦開戦後、ナチズムを非難してイギリスへ。British East Africa で従軍していた時にケガを負い、その後イギリス、オックスフォードに戻ったところで、インクリングスを教えられたとのこと。)
ルイスの部屋で昨夜聴いたことをすべて思い出すことができれば、何通ものエアメールになるだろう。
ルイスとフェアな意見のやりとりと、少しばかりの喧嘩(意見の戦い)があった。
ルイスの反応は奇妙だった。
No83の手紙はロイ・キャンベルとのインクリングスでの出会いについて。キャンベルはカトリック教徒であり、詩人であり軍人であり、トールキンは彼が語る逸話のあれこれも気に入ったようですが、ルイスは彼がフランコ側で戦った事もカトリックに改宗した事も含め気に入らなかったようです。(そもそも彼と出会う前にキャンベルを風刺した記事を書いており、この時もそれを読み上げようと主張しました。)
 
 
この手紙の一部(半分くらい)はInklingsに引用されているので、「インクリングス」の249-251頁で読むことができます。インクリングスの話題の後に入っているクリストファーへの(多分前にクリストファーからよこされた手紙への返事と思われる)部分が何を示しているのかいろいろ難しくて全文翻訳で読みたかった・・・・