るるむく日記

趣味にひた走るつれづれの日々

Letters of Tolkien No.102

 

Letters of J.R.R. Tolkien: A Selection

Letters of J.R.R. Tolkien: A Selection

 

 

102:1945/8/9 クリストファー・トールキン宛て

今日の「原子爆弾」についてのニュースはとても恐るべきもので、茫然としている。
戦争目的のためのこのような仕事をすることに同意した、これら狂気の物理学者たちの完全なる愚行:世界を破壊する静かなたくらみ!
人間が手にした、このような爆発物は、(人のモラルと知性の状態が下降している間、) 牢獄のすべての収容者に武器を与え、「これは平和を確実にするだろう」と期待する、と言うのと同じくらいおよそ有益である。
しかし、そこから一つの良い事がおこるかもしれない、私が思うに、もし、新聞記事が熱が入りすぎているのでなければ。日本は降伏するべきだ。

そう、われらは神の御手の上にある。しかし彼の方はバベルの塔の作り手たちを優しく眺めはしない。

 

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いうまでもなく、1945年8月9日は8月6日の広島に続き、長崎に原子爆弾が落とされた日付です。

"The utter folly" と、トールキンは辛辣なコメントをこの日付に手紙にしています。