るるむく日記

趣味にひた走るつれづれの日々

Letters of Tolkien No.111

 

Letters of J.R.R. Tolkien: A Selection

Letters of J.R.R. Tolkien: A Selection

 
111:1947/9/21 サー・スタンリー・アンウィン宛て

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私は7月の最後の日にあなたに手紙を書いたのだが、その手紙をわきに(しまって)おいた。
自分のの作品について、大騒ぎしすぎているように見えたから。

私は主に史的言語学、とりわけリエージュ(ベルギー)からの同僚が、我々の仕事を出版するのを助けるためにここにいるので、それに自身をささげることを余儀なくされている。

私はレイナーのコメントと「ホビットの冒険」のいくつかの覚書、「ホビットの冒険」の書き直した第五章の見本を送る。

修正しそこねた指輪物語の第二巻をー細部に多くの欠陥がある状態ではあるがー送る。

第2章はいまや「過去の影」と呼ばれ、その「歴史的」な構成要素の大部分は省略した。一方で、ゴラムに対して少し多めに気を配るようにした。それで、もし14章が繰り返しが多いようにおもわれるならば、それは実質そうではない。実際的には第2章であらわれるようなものは14章では出てこない。

 

私は序文の予備の章、「ホビットについて」ー「ホビットの冒険」とつながり、同時に、これまで尋ねられてきた疑問に答えるものーも全体へ送る。

 

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リーエジュからの同僚とは、S.R.T.O.d'ardenneさんのこと。

ベルギーの中世学者 1899-1986
1932年にオックスフォードへ トールキンの家族とも親しむ。1936年、トールキンの監修を受けAn Edition of Te Liflade ant te Passiun of Seinte Iuliene.出版
1938年リエージュ大学の比較文法の教授に任命
1945-1947年 British Council 奨学金で オックスフォードに滞在、トールキンと二本の共著論文を書いた。

Tolkien encyclopedia "S.R.T.O.d'ardenne"の項より