るるむく日記

趣味にひた走るつれづれの日々

Letters of Tolkien No.123

 

Letters of J.R.R. Tolkien: A Selection

Letters of J.R.R. Tolkien: A Selection

 

123:1950/2/5 ミルトン・ウォルドマン宛ての下書きから


[トールキン指輪物語を完成させようとしている時期に、トールキンはミルトン・ウォルドマンを紹介された。彼は、ロンドンの出版社、コリンズの編集者である。アレン&アンウィン社はシルマリルの物語を容認しなかったのでートールキン、今や、出版社を代えようと試みるべきではと信じていた。ウォルドマンは、出版する申し出をしたートールキンがアレン&アンウィン社と倫理的にも法的にも責務がないという条件ならば。


トールキンが送った返事を探すことはできなかった。しかし次に続くものは、それの下書きの一部である。]

 

指輪物語の)原稿を休暇中に読んでもらったことを申し訳なく思う。

一方、これまで狭い世界からの感想しかもらっていないので、ウォルドマンからの感想

にとても心を動かされた。

アレン&アンウィン社に対して法的な責務はないと考えている。

その理由は「ホビット」の条項で、次の本を提供するということに関しての契約は、a)彼らがシルマリルの物語を却下したこと b)彼らが結果として「農夫ジャイルズの冒険」を受け入れ出版したことで満たしているように思われるから。

これまでスタンリーとその息子レイナーと親しい関係を築いてきた。

しかしスタンリー卿は指輪物語が長くなりすぎ、誰にとっても、その中にお金はないとみていると(そう彼は言った)考えている。


もしこのことが倫理的な責務を引き起こすとすれば、この状況を説明するためのものを一つ持っている。

私は自身を、もしくは少なくともシルマリルの物語とその類縁のすべてのものを解放するよう試みるつもりーもし可能ならば雰囲気の良いやり方で

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思うように出版してもらえなさそうなので、シルマリルと指輪を両方出版してくれそうな、ウォルドマンとやりとりをする教授。

出版までの道のりは長し。本当に。