- 作者: キャロル・オコンネル,務台夏子
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2005/12/27
- メディア: 文庫
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今回の話は、1940年、占領下のパリでのある女性の死亡事件が因縁の、現代のニューヨークで起こる殺人事件。マジック・フェスティバルを舞台に、愛情と友情と信頼と欺瞞とが交錯する、どきどきモノの話でした。狂気の大魔術師マラカイのキャラクターが絶品です。
何をどう書いてもなんだかネタバレしてしまうような気がしてうまく書けませんが、非常にドラマチックで鮮やかな話でした。
「魔術師」という言葉にはなんというかロマンチシズムを刺激する何かがあると思うのですが、その他、親友とか、好敵手とか、いろいろツボを押されてどきどき感がパワーアップさせられた話でもありました。
このマロリー・シリーズ、脇役で登場する、チャールズと、ライカーは、近年読んだ本の中では健気度ナンバー1とナンバー2の位置にいるキャラクター。特にチャールズ。シラノ・ド・ベルジュラックの外見とずば抜けた頭の良さに加わる性格は、クリスチャン以上の善人、お人好し。キャシーへの恋は、報われてるんだから報われてないんだか、そもそもキャシーに報いるという気持ちがあるのかどうか、相変わらず幸せなんだか可哀想なんだか分からない立ち位置にいます。彼には幸せになって欲しい・・・