るるむく日記

趣味にひた走るつれづれの日々

By Murder's Bright Light

By Murder's Bright Light3542/4430

By Murder's Bright Light (Sorrowful Mysteries of Brother Athelstan)By Murder's Bright Light (Sorrowful Mysteries of Brother Athelstan)
Paul Doherty

Headline Book Publishing 1994-10-06
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[t]:By Murder's Bright Light ([t]:Sorrowful Mysteries of Brother Athelstan)[an]:Paul [as]:Doherty

chapter8-11

アセルスタンは教会でAvelineからOspring卿が大事に取っておいた書き付けを見つけたと持ってきました。それには幾本かの平行な線と交差する線が書かれていました。何を意味するかわからなかったアセルスタンですが、部音ディクタの助言で、これが海図であることに気がつきます。そしてこれと同じモノがアセルスタンはロフェルの時課経の背にあったことを思い出します。

PeterとPaulに連絡をつけたアセルスタン、Ospring卿は密偵が乗り込む船の航路をロフェルに伝え、その船を沈めて、密偵を殺し、フランスでの活動資金として持たせた銀を略奪させたのだろうという結論に達します。

(もともとその銀はOspring卿が貸し付けたものなので、二重取りになってまるもうけ)

その一方で、ロフェルの愛人だったBerniciaが喉を切り裂かれて殺され、行方不明のGod's Bright Light号の一等航海士、Blackleburyが関与しているらしいことが伺われます。

ギルドホールでの再尋問。Crawley卿は嘘をついていたことを認め、自船で真実を話すとクランストンとアセルスタンを食事に誘います。

二人はテムズ川に停泊中のGod's Bright Light号の船長室を再調査、そのころ、フランスの海賊船がテムズ河を上ってくるという知らせに、船団はざわめていいます。

船長室で隠し場所をみつけますが、彼が奪取した銀はみつかまりせん。時間切れとなって、Crawley卿の船へ向かいました。

食事の席で船長は、特別変わった事はなかったといったが、BerniciaとGod's Bright Light号の間でやりとりがあったことと、明かりの点滅信号があったこと、不審に思い、God's Bright Light号に出向いて臨検したことを話しますが、しかしその時点で3人は生きて変わりないようだったが、Blacklebury落ち着かない様子で、Crawley卿とは目をあわさなかったと言います。そしてもう一つ、Crawley卿が犯した事についてアセルスタンが言及すると最初否定したものの、認めます。(ロフェル船長の遺体を冒涜したのはCrawley卿でした)

そこへ士官が駆け込んできました。川さらいのMoleskinがアセルスタンを訪ねてきて、彼はフランス海賊の船団がサザーク側からやってくると警告します。

イギリス側が想定していたのと逆方向からの襲撃の警告にCrawley卿は僚船に警告と指示を出し始めます。

フランス船団との戦闘。しかしMoleskinの警告のおかげで襲撃に備えていられたため、イギリス側は犠牲を払いながらもフランス船団を追い払うことができました。

一夜開けて今度は押し込み強盗の件。クランストン卿とアセルスタンは、クランストン卿の友人宅に罠を張り、泥棒を待ち受けます。

このあたりの章は動きが大きいです。フランス船との戦闘中クランストン卿は大奮闘、強い!!

しかしこの時代は遠距離の戦闘は火矢、矢によるもの、あとは近接して乗り込んでの戦闘なんですね。大砲はまだ船に載せられていない。戦闘シーンではCrawley卿が「For St George!」って叫んでました。聖ジョージが イングランドの守護神だからかな?

フランス側の海賊の首領、Eustace the Monkというのが出てきます。wikipediaに項目があって見てみたのですが、そちらにあったのは13世紀前半に名前をあげた人物なので、名前と、元修道僧ということが共通の別人ということでしょうね。

派手な戦闘シーンが語られる一方で、アーコンウォルド教会の教区民たちの様子も語られますが、相変わらず、PikeとWatkinsonは仲が悪くて、聖史劇での配役ですったもんだ。誰が「神様」の役をやるかでもめ、父なる神と精霊では父なる神の方がえらいとかえらくないとかでまたもめる、というアセルスタン頭を抱えてしまいます。

このへんのやりとりも楽しいところですね。

物語も終盤にさしかかってきました。ロフェル船長の毒殺の謎と略奪された銀の行方はどうなっているのでしょう・・