るるむく日記

趣味にひた走るつれづれの日々

By Murder's Bright Light

By Murder's Bright LightYL 7.5 総語数71280語

By Murder's Bright Light (Sorrowful Mysteries of Brother Athelstan)By Murder's Bright Light (Sorrowful Mysteries of Brother Athelstan)
Paul Doherty

Headline Book Publishing 1994-10-06
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[t]:By Murder's Bright Light ([t]:Sorrowful Mysteries of Brother Athelstan)[an]:Paul [as]:Doherty

chapter 12-14

押し込み強盗は屋根瓦職人と、地区世話役のTrumpingtonがぐるになって起こしていたものでした。地区の留守宅をTrumpingtonが把握し、瓦職人がその留守宅に屋根から侵入したということだったのです。

強盗の件が片付いた二人はGod's Bright Light号の事件に専念できることになりました。川さらい人のMoleskinから知らせがあり彼の元に行くと、検めてもらいたい遺体があるとのこと。God's Bright Light号の乗組員たちと、ロフェル船長の未亡人に検分してもらうとなんとそれはBlackleburyの遺体でした。遺体は死後大分経過しているようで、とてもBerniciaを殺せた筈はありません。

アセルスタンは今の時期に遺体が見つかった理由に思い至り、God's Bright Light号へ急ぎます。Moleskin配下のIcthusにGod's Bright Light号の船底下にもぐってもらうとなんとそこには遺体が。それは当直してそのまま消えたAlainでした。彼らは殺され、船に装備してある重い金属の砲弾をくくりつけられ、船底に沈められていたのでした。フランス船団との戦闘でそのひもがゆるみ、遺体が今になってあがってきたのだろうとアセルスタンは推測します。

アセルスタンは今までわかったこと、気付いたことを全て書き出し、そして一つの結論にいたります。

翌日アセルスタンはthe Holy Lamb God亭でクランストン卿に推理の結果を話し、最初は真犯人を信じようとしなかったクランストン卿を納得させます。そして呼び出していた二等航海士のCabeに、真実を告げるようせまります。CabeはBlacklebury装ってBerniciaを殺害したことを認めました。しかしCabeは、「自分は船から飛び降り隠れている、Berniciaが銀を持っているのだ」と書かれたBlackeburyのMarkがついたメモ書きを2日前に受け取り、遺体が発見されるまではBlackleburyが生きているモノと信じていたと言い、ロフェル船長の死にも、はBlackleburyたちの死とも無関係だと言います。

アセルスタンはロフェル未亡人の元を訪れ、彼女たちー未亡人とその付添人タビサと対峙します。ロフェル船長を激しく憎んでいた妻は、ロフェル船長のウィスキーにヒ素をまぜて夫を毒殺し、またその後Blackleburyを引き込んで、娼婦に扮して船に乗り込み、部屋を探して銀を見つけ出し、Blakleburyたちに薬をしこんで意識を失った所をおもりをつけて沈め、自分は泳いで岸に戻ったのでした。

その夜のアリバイは、タビサがロフェル未亡人となりかわって、夫の遺体と共に教会に泊まり込んで作っていたのです。(彼女の父は船乗りで、彼女は船に慣れており、泳ぐことができたのです)ナイフを取り出したロフェル未亡人との大立ち回りにクランストン卿が飛び込んできて、殺人者は捕まりました。

三日後、アセルスタンはブラックフライヤー修道院の院長に事件の顛末を報告しました。院長はアセルスタンとジョン卿の解決を称えたあと、アセルスタンに修道院に戻らないか? ここで倫理学や哲学や天文学を教えることができるだろう、と誘います。誘いに心が動くアセルスタンですが、聖アーコンウォルド教会に戻り、クランストン卿の言葉にやはり謎を解く興奮と学習室とは取り替えられないと考えます。

そうそうAshby とAvelineの若い恋人達には恩赦が与えられました。銀はロフェル船長宅から見つかり、無事検察官たちの元に戻り、Moleskinは地元のヒーローと見なされるようになりました。話の最後で、教会でアセルスタンを待っていたクランストン卿ですが、彼は教区の聖史劇でサタンを演じるよう頼まれていたのですが、その衣装をつけて待っていたのでした。そのサタンの扮装のマスクがはずれないことになるというおマヌケな展開。そしてアセルスタンがサタンを捕らえ、鍛冶場にサタンを連れて行き地獄へ送り返したという伝説が広がったというおまけつきのラストつきでした。

やっぱり何をおいてもアセルスタンとクランストン卿のコンビは最高です(^^)