るるむく日記

趣味にひた走るつれづれの日々

魔法使いはお仕事中

Wizard at WorkYL4.5 総語数21,548語

Wizard at WorkWizard at Work
Vivian Vande Velde

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普段は魔法学校の先生をしている魔法使いの、一夏の物語です。夏休みでこどもたちを家に送り返して、自分も家に帰ってきて、庭の手入れをしたり釣りをしたりのんびり過ごすぞーと考えていた魔法使いだったのに、のろいをかけられた王女さまから助けに来て欲しいと使いが来たり、不良のユニコーンたちを町からたちのかせなきゃいけなかったり、ドラゴンにとらわれの王女さまを助けにいかなきゃいけなかったり、お城の幽霊退治を頼まれたり、ちっとも休む間がありません。最後には王国の王女さまが結婚できるように、求婚者向けのクエストを考案しなければいけなかったり、と魔法使いは大忙し!

という可愛らしい連作集でした。この魔法使い、実は若いんですが(自分が面倒をみているこどもたちよりちょっと年が上なだけ、みたいな書かれ方をしているので20代前半くらいでしょうか?)それでは魔法使いらしくないからと仕事の時は魔法で年寄りのフリをしています。長期休暇の時に本来の自分の姿に戻ってのびのびするという設定です。休み中のんびりしようと思ってたのにーと思いつつ依頼がくると断れないで出かけていくのはこれはもう基本的にお人好しというかなんというか。「良い魔法使い」なんですね。

出てくる女性陣は基本的にみんな強気ですし、なんというかがんばれーと応援したくなってしまう魔法使いです。

一番最初のお話のはじまりに出てくる魔女の呪い ― 呪いじゃなくて祝いなのかもですが ― のおかげで(多分、ある意味)ひとかわ向けた感じの魔法使いですが、シアワセに暮らしていくことでしょう。

結局一度も本人が出てこなかった「Farmer Seymour」さんや、(魔法使いがロバを借りたり馬を借りたり、農場の裏の方でユニコーンがたむろってたり、と彼の農場や、名前だけは良く出てきたのですが、本人は出てきませんでした)なぜ魔法使いが自分の国の王様を良く知っているのか、とか本に書かれていなかったことにも想像が広がって楽しく読み終わることができました。