るるむく日記

趣味にひた走るつれづれの日々

The Forgotten Garden

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The Forgotten GardenThe Forgotten Garden

Pan Books 2008-06-06
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The [t]:Forgotten Garden [an]:kate [as]:morton

第8章:1975年:ブリスベーン

ネル視点。父から、自分が船におきざりにされていて、養女だったということ聞かされ、ネルはそれ以降アイデンティティ・クライシスを起こし、家族と不和、婚約破棄、と今までとまったくの別人のようになってしまいます。第2次大戦後、オーストラリアに来ていたGIと結婚し、アメリカに渡るも生んだ娘とは相性が悪く愛せず、夫が死んだ後オーストラリアに帰ってきます。その娘は19で出奔、連絡は取り合うものの良い関係とは言えません。自分がどこの誰とも知らないむすめだ、と伝えた(悪気はなかったのですが)父が死に、トランクが手元に戻ったことで、Nellは自分のルーツを辿る旅を始めます。

第9章:1914年:メアリバラ

ヒュー視点。ネルが置き去りにされてから6ヶ月。3人は本物の家族のように暮らしています。そこへロンドンから、少女を捜し求める手紙が届きました。8ヶ月近く前に失踪した少女がそちらで預かっている少女ではないかという問い合わせ。ヒューは逡巡したあげく、その手紙を暖炉に投げ入れてしまいます。

第10章:2005年ブリスベーン

カサンドラは、antique center のネルとの店にいました。そこにベンがやってきて、カサンドラが相続した家についての情報を持ってきてくれました。そしていつ英国に行くのかと訊ねました。ベンはカサンドラがベネット夫妻から家を買ったこと。そのベネット夫妻も71年にその家をマナーハウスごと購入していること、そしてそのマナーハウスにはかつて、アメリカ人の画家、ナサニエル・ウォーカーが住んでいたことを知らされます。

第11章:1913年インド洋 喜望峰から900マイル。

少女(ネル)視点。ロンドンからオーストラリアの船旅中、少女は、下層船客の子供たちと一緒に過ごしていました。

少女は熱病に侵され、記憶を失ってしまいます。

時間をいったりきたり。ゆるゆるとネルの背景が見えてきます。しかしなぜネルは船に置き去りにされたのか、ネルを船にのせて自分が戻るまでじっとしていなさいといって結局もどらなかったAuthoressは何者だったのか、まだまだ謎だらけです。

しかし、白いトランクに入っていた物語が、「若い王女が、彼女が強く愛する人の、貴重で隠された品を求めて海を越えて遠く旅をする物語」、というのは象徴的ですね。