The Forgotten GardenYL8 総語数186200語
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第51章:2005年:崖の上の小屋
カサンドラ視点
最後に見いだされた秘密。
エピローグ:2005年:ブリスベーン Greenslopes private Hospital
ネル視点
最後にネルが感じたもの。
"The Cuckoo's Flight" イライザ・メイクピース著 より引用された最後のページ。
読み終わりました。謎は解き明かされ、哀しさと、その哀しみを越えたどこか透質な明るい光にあふれた開放感がじんわりと伝わってきました。
悪意から、あるいは悪意でないけれども少しずつの掛け違いが積み重なって、起こってしまった悲劇が、およそ100年の時間を超えて解きほぐされ明らかにされます。
19世紀から21世紀にかけて、それぞれに大いなる喪失を抱えた、3世代のそれぞれの女性たちを追いながら紡ぎ出される物語は、時間と空間がずれて重なりあうことで、またすべてを預言しているかのようなイライザのフェアリー・テールが挟み込まれることで、まるで万華鏡のような複雑なきらめきを読み手に与えてくれました。
何とも言えない余韻の残る、すばらしい物語でした。
語数は、アマゾン米のlookinsideで見ることができるページ数あたりの語数をカウントし、総ページ数560ページとありましたので、30ページほど引いて(章の変わり目などで空きページがあることを加味して)カウントしてみました。YLは8に。2005年、1975年部分はそうでもないのですが、19世紀部分が遠回しな言い回しが多かったり、意味深で文意をはっきり読み取りにくかったりしたのでこのくらいにしてみました。
オースティンとかヴィクトリア朝の文を読み慣れている方はもっと読みやすいのかも。