るるむく日記

趣味にひた走るつれづれの日々

Crocodile on the Sandbank

Crocodile on the Sandbank 22/262頁

Crocodile on the SandbankCrocodile on the Sandbank

Mysterious Press 1988-01-01
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[t]:Crocodile on the Sandbank [an]:Elizabeth [as]:Peters

第一章

主人公はアメリア・ピーボディ。ヴィクトリア朝に生きる女性ですが、父親の遺産を相続したおかげで経済的に自立しています。32才・独身、はヴィクトリア朝ではハイミスですね。学者で古物収集家だった父親の影響で彼女は言語堪能、父親の遺産で、あこがれの土地を旅行しようと思い立ち出かけます。

カイロに向かう途中、ローマでコンパニオンのMiss Pritchett(コンパニオンとしてあまり楽しい人ではなかった!)が腸チフスにかかり、彼女を英国に帰す事に。コンパニオンなしで旅を続けるかどうか悩んでいるところで、行き倒れた若い英国人女性を拾うことになりました。彼女はイヴリン・バートンーフォーブスという英国の伯爵家の娘でしたが、画家と駆け落ちした後、その男に捨てられてしまったのでした。

アメリアはイヴリンを旅のコンパニオンとして雇う事にし、カイロに旅立ちます。

エリザベス・ピーターズのヒストリカル・ミステリ。裏表紙のあらすじを読む感じではコジー・ミステリ? ロマンス・ミステリ? という感じもしますが。MWA会員の選んだ歴史ミステリベスト10にも入っている一作です。しかしこの歴史ミステリベスト10中この作品だけが邦訳がないのは不思議ですね。

1975年初版の作品ですが舞台が1880年代なので今読んでも違和感はありません。ただ読み始める前に考えていたより語彙が難しいのでやや手こずりそう。ストーリー展開は楽しそうでついていきやすそうなのですが。

第2章ではカイロについて、貧乏な考古学者の兄弟と出会うようです。自分は地味な外見だし、性格も夫に唯々諾々と従うようなものではないから恋や結婚なんてありえない、と考えているアメリアですが、きっとこの兄弟と出会ってお約束の展開になるに違いない!

このアメリア・ピーボディシリーズ、既刊は15冊あって最新刊は2003年に出ているので実に息の長い、そして人気のあるシリーズなのでしょう。最初の2,3冊くらいだけでもなんで日本で翻訳されなかったのかしら。

私はこの人のロマンス小説作家ジャクリーン・カービーが素人探偵をするシリーズや、バーバラ・マイケルズ名義の単独作品とか好きだったので、このアメリア・ピーボディシリーズに挑戦です。