るるむく日記

趣味にひた走るつれづれの日々

Mr Penumbra's 24-hour Bookstore

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Mr Penumbra's 24-hour BookstoreMr Penumbra's 24-hour Bookstore
Robin Sloan

Atlantic Books 2012-12-20
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[t]Mr Penumbra's 24-hour Bookstore[an]Robin [as]Sloan

アムトラックで出かけたPenumbraを飛行機で先回りした3人組。Penumbraは罰せられに来たのではなく報告に来たのだ、提案することがあるから後でThe Dolphin and Anchorで会おうといいます。PenumbraはUnbroken Spineと呼ばれる共同体のそもそもの発端を話してくれます。15世紀の商業印刷の父と言われるAldus MAnutiusは新しい活字、Griffo Gerritszoonを製造し、それが今日のFestina lente companyの財政の基盤になっている。Aludusは出版者というだけではなく、哲学者であり教師であり我々の創始者である。Aludusは古代の書物には隠された深い真実が隠されていると信じており、その中には不老不死への答えもあると考えていた。彼が死んだ時、弟子や友人たちは棺を本でいっぱいにした。なぜなら墓は空っぽだったからだ。Aldusが死んだ時身体は残らなかった。彼はCovex Vitae=book of lifeという本を残した。その本は暗号化されており、それを解く鍵は彼の友人でありパートナーであったGriffo Gerritszoonにのみ残された。我々Aldus MAnutiusの弟子たちはずっと彼のcordex vitaeの謎を解くべく研鑽しているのだ、と。

Penumbraはreading roomに3人を連れて行き、cordex vitaeの解析をするためにコンピューターを使うことをCorvinaに提案したのに受け入れられなかったという話しをし、googleでスキャンしてデータ解析をすることを3人にこっそり持ちかけますが、そこへfirst readerのCorvinaがやってきて、Penumbraにニューヨークに戻ってここの仕事をするように言い、彼が戻らないならサンフランシスコの店への金銭的援助はしないと脅しをかけます。

この場はひいた4人でしたが、その夜、改めてcordex vitaeを持ち出すための作戦会議をねりました。結局組み立て式のスキャナーを作り、それを部屋に持ち込んで本をスキャンして持ち出す計画をたてます。

Penumbra vs Corvinaはオビワンvs シスというよりはガンダルフ vsサルマンという雰囲気でした(^^;)

クレイの前任者がここの図書館のreadin roomのフロントデスクにいたり、電子書籍クラッキングその他をしている謎のGrumbleが手助けしてくれたり、といろいろ話しが動いています。パーティには戦士と魔法使いとそしてローグが、というのはいかにもらしいなと思いました。そしてローグが大活躍なのはちょっとホビット的だなと思ったり。

しかしグーグルにせよ、レーザーカッターにせよ、twitterにせよ、ホントに今が旬の本だと感じました。5年御にはもう古くて読めない本になっているかもしれない。

そうそう、3人がPenumbraを待っていたThe Dolphin and Anchor、ですが、Aldus MAnutiusが使っていた商標がTイルカと錨のマークなんですね。しかし史実的にはAldusが作った有名な活字は、イタリック体やアンティカ体、で、それを彫った彼のパートナーはFrancesco Griffoだそうなので、マックにもkindleにも入っている、と主人公が言っていたあたりはフィクションなのかもしれません。