るるむく日記

趣味にひた走るつれづれの日々

The Mistletoe Murder

The Mistletoe Murder

 

 

表題作のThe Mistletoe Murder クリスマスになんとか読了しました。

 

第二次世界大戦中、若い戦争未亡人である「私」が語り手。

クリスマス、雪のマナーハウス、疎遠だった祖母、初めて会う従兄弟、不完全密室の書斎での殺人 というクリスティ・リスペクト・ミステリー短編かな? という佳品でした。(語り手も読者に「典型的なアガサ・クリスティと思うでしょう?」みたいなことを言う)

犯人はまあそうだよねぇ、という結末でしたが、淡々とした語り口で50年前の事件を語るので、全体がセピア色の写真をみながらそっとかつての事件を思い起こす感じでなんともせつなくもしみじみした読後感でした。