Death of a Pirate KingYL 7 総語数76400語
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エイドリアンの個人聞き取りは、ポーターの最初の妻、Marla,シナリオ作家のAl Journey ポーターとかつて愛人関係にあったNina Hawthoneと進んで行きます。聞き取りが進むにつれ、Ninaはポーターだけでなく、Paul Kaneとも関係があり二人の間には子供がいたが事故で死んでいたこと、またNinaの父親はヨットから転落死しているが、それもなにやら怪しい影がることなど、怪しい事が次々にわかってきます。
ポーターは誰に、何のために殺されたのか?
エイドリアンは核心にせまっていきます。
ということで読了しました。
最初はゆっくり読んでいたのですが中盤からはエイドリアンを中心にした人間関係の嵐がどう決着がつくのかが気になってしょうがなくほぼ一気読みしてしまいました(^^;)
今回の話はミステリ部分はあまりひねりはなく、怪しかった人物がやっぱり犯人で、ミステリ的に「これはすごい!」というものではなかったのですが、一方でロマンス部分は前回までより4割増し!
(その手のシーンも5割ましくらいだった)
エイドリアンとガイ、エイドリアンとジェイク、そしてエイドリアンと家族、とりわけお母さんとの関係が
メインで書かれている感じでした。
ガイはエイドリアンにとても優しく、エイドリアンを深く愛してくれていて、エイドリアンもガイのことを愛しているけれど、エイドリアンは彼に対し終始ジェイクに対するような執着や感情の揺れをもつことはなかったんですねぇ。
ジェイクはなんというかかなりろくでなしだと思うけれどエイドリアンにとってはヒーローだからもうしょうがないのかな。
まあ最後にはジェイクもカッコイイところを見せてくれたので全体としてはエイドリアン的にハッピーエンドでしょう。
エイドリアンの健康上の不安はかなり増してしまいましたけれど。
それからのエイドリアンのお母さんも、なんだろう、息子に対する不安と愛情を隠れ蓑にして、やっぱり息子の人生をコントロールしようとしているんでしょうね。無意識のうちに。というか完全に子離れできていないんでしょう。ゲイに理解もあるし、エイドリアンの身体も心配しているし、すごくいいお母さんなんだけれど。
「あなたのことを思っているのよ」な真綿で首をしめてくる的干渉が鬱陶しい一方で、身体のことで親に心配をかけているのも事実だし、母親の事も愛しているし、でエイドリアンもしんどいところ。
このへんの親子関係ももう少し進展があるとお互いにラクになりそうな気はします。
親子関係的にはちょっと身につまされるところもありました。
成人した子供に親がどうかかわれるか? というのは洋の東西を問わず悩ましいものなのかもしれません。