るるむく日記

趣味にひた走るつれづれの日々

The one and only Ivan

The One and Only IvanYL 4 総語数25567語

The One and Only IvanThe One and Only Ivan
Katherine Applegate

HarperCollinsChildren’sBooks 2012-02-16
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The [t]One and Only Ivan [an]Katherine [as]Applegate

今年のニューベリー賞受賞作です。

シルバーバックのIvanは 幼い頃にアフリカからアメリカに連れてこられたゴリラで、Big Top Mallの檻の中に住んでいます。Big Top Mallには他にも動物たちがいますが、Ivanは隣の檻に住む象のStellaと野良犬のBobと仲良しでした。

ある日破産したサーカスから買い取られて赤ん坊象のRubyがやってきました。Stellaは死に際にRubyを自分のような暮らしをさせないように世話をしてやってとIvanに頼み、Ivanは自分のできること、絵を描くことでそれを人間たちに伝えようとします。

うーん、あらすじをこう書いちゃうとなんだか安直で頭悪そうに見えてしまうのは私の技量がないせいです。この物語をなんと表したら良いのか難しい。Ivan の外と中を淡々と流れていく時間と、彼の孤独と諦念。彼を取り囲む動物たちも人間たちもどこかしらの寂寥感の中にあるところが読んでいてせつないというか。悪意なく行われてきた彼らへのゆるやかな虐待は最終的には是正され、穏やかなラストシーンなのですが、なんというかどうにもせつない読後感でした。