るるむく日記

趣味にひた走るつれづれの日々

Tinder YL5.5 総語数45700語

TinderTinder
Sally Gardner David Roberts

Orion Children's Books 2013-11-07
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森の奥で、不思議な城に迷い込んだOtto。そこはLady of the Nail のお城でした。Ottoはそこで火口箱を心ならずも

てにいれました。その火口箱には三匹の人狼が結びつけられており、彼らは火口箱の主人の望みをかなえてくれるのです。

森のさらに先の街で、OttoはLady Safire はLady of the Nailの妹であり、Safireの義母である Mistress Jabberによって、彼女の愛人でもあるprinceと結婚させられるということをしり、どうにか彼女を救おうとします。

よそもの嫌いの街でOttoは彼自身が人狼であるという濡れ衣をきせられ処刑されそうになりますが、火口箱の力を借りてその危機を脱し、またLady Safireの父も正気を取り戻してOttoはSafireと結婚することになりました。しかしその夜、靴とダイスを与えた半人半獣の男がやってきてダイスを返してくれといい、そして・・・

読了しました。・・・・くらい。・・重い。アンデルセンの火口箱がインスピレーションの本、となっていましたが、あのおとぎ話のように兵士がお姫様と結婚してhappily ever afterで終わるとは思っていませんでしたが、そう終わるかー、という終わり方でした。

それまでも戦場での殺戮や、家族を殺されたとき、自分がはじめて人を殺したときのフラッシュバックががんがん入り、またどこか現実感のない場面転換が入ったりしていたので、うすうすそんな感じはしていたのですが。

ファンタジーの形を取りつつ、現代の戦争、紛争にかかわらざるをえずに生きてきて、今もその時の経験に苦しんでいる兵士や、少年兵の状況がぼんやりと浮かび上がってきてどうにもせつない感じがしました。

挿絵がたっぷり入っていてピクチャーブックっぽい形をしていて、ファンタジーを下敷きにしてますが、読書対象者は中学生以上かな? むしろ大人向けかも。