るるむく日記

趣味にひた走るつれづれの日々

The Forgotten Garden

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The Forgotten GardenThe Forgotten Garden

Pan Books 2008-06-06
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The [t]:Forgotten Garden [an]:kate [as]:morton

第16章:1900年 ロンドン

イライザ視点。イライザは事故で弟を失ってしまいます。イライザは一生涯埋めることのできない喪失感を抱え生きていくことになります。

第17章:2005年 ロンドン

カサンドラ視点。ヴィクトリア&アルバート美術館で働くルビーと落ち合ったカサンドラは、ルビーからナサニエル・ウォーカーのスケッチブックを見せられます。

祖母ネルの足取りを辿る旅は続きます。

第18章:1975年 ロンドン 

ネル視点。イライザのバイオグラフィーを頼りにロンドンを歩き、彼女がかつて住んだ場所を訊ねます。その後ギャラリーに飾られた肖像画に母親の姿を見いだし、ネルはついに自分の名前を手に入れます。イライザは母の従姉妹だったのでした。

記録を調べると両親は列車事故で死亡、そしてその娘は猩紅熱で死亡したことになっています。いったい誰がそう伝えたのか。まだ謎は解かれません。

1900年の話はヴィクトリア時代の重苦しい暗い空気が感じられます。姉弟が霧の中「切り裂きジャックとお母さん」遊び(行ってみれば鬼ごっこ。「切り裂きジャック」役が「お母さん」役をつかまえられるか、逃げられるかという遊び)をするシーンは何も怖いことはない筈なのに恐ろしく、そして次に知らされる悲劇をより陰鬱なものに感じさせます。