るるむく日記

趣味にひた走るつれづれの日々

魔が差す瞬間

というのは誰にでもあるわけですが、つい最近、魔が差して、うっかりe−bayで「True west」のビデオを購入してしまいました。「true west」は、デイヴィッドが2002年にメルボルンでやった舞台ですが、それのジョン・マルコヴィッチゲイリー・シニーズ版。彼らがオフ・ブロードウェイにかけた舞台のビデオです。
うわ、ゲイリー若い! とかいうのは置いておいて、いや、もうたまんない作品でした。いやー、すごいテンションのお芝居だわ。
カメラを通してこれなんだからナマの舞台ではどれだけのテンションだったかと思うとわくわくというかぞくぞくというか。
砂漠暮らしのその日暮らしの(多分)独身の兄リー、とアイヴィー・リーグ出で、そこそこのシナリオライターで妻子持ちな、弟、オースティン。
この二人の間のお互いへのコンプレックスやら憧憬やら、が父親とか砂漠とか、兄弟とかいったバックグラウンドの中で熾烈に立ち上がってくる、息がつまるようなお芝居でした。
こんなのを演じてたのか〜デイヴィッド。そりゃ疲れるわ。
もちろん、役者が違い、監督、演出が違いますからまったくベツモノの舞台ではありますが、雰囲気を味わうという点でも、ゲイリー・シニーズジョン・マルコヴィッチの芝居を味わうという点でも良かったビデオでした。

デイヴィッドは兄:リーを演じたわけですが、After the Delugeを見た後では、弟:オースティンなデイヴィッドもちょっと見てみたいような気がしました。
。2000年のブロードウェイではジョン・C・ライリーと、フィリップ・シーモア・ホフマンが3ステージごとに役をチェンジして演じたそうですが(トニー賞はbest play、 best director、 best actor(二人とも)にノミネート。残念ながら受賞は逃しています)(絶対両方のバージョンを見たくなりますね)DWも両方いけそうだな〜と思いました。

しかし、ぶちキレやさぐれ兄(うまく脚本をかけなくてタイプライターをゴルフクラブで叩きつぶすは、書きかけの原稿を部屋の中で燃やすは、というのはどうかと思いますよ、お兄ちゃん)を演じた2日後に、子犬のようなつぶらな瞳で兄上〜と演じていたというのはなんかやっぱり凄いなあ、と思ってしまいました。