るるむく日記

趣味にひた走るつれづれの日々

ニューヨークの魔法使い

ニューヨークの魔法使い <(株)魔法製作所> (創元推理文庫)

ニューヨークの魔法使い <(株)魔法製作所> (創元推理文庫)

世界は魔法が使える人(=魔法使い。少数)、魔法は使えないけれど、魔法の影響受ける人(大多数)魔法を使えないし影響も受けない人(少数)がいる。主人公のケイティは実はそんな魔法の影響を受けない少数派の一人だった。もちろんそんな事を知る筈もない彼女、エルフ耳の男性や、フェアリーの羽根つきの女の子を街で見かけてもニューヨークは都会だからそういう人もいるんでしょうと日々暮らしている。そんなある日「魔法の影響を受けない」力を見込まれてヘッドハンティングされたケイティは今までとは違う驚きの連続の世界に遭遇することになる



うたい文句は「おしゃれでキュートな、ファンタジー、魔法版 「ブリジット・ジョーンズの日記」というものでした。おしゃれでキュートかどうかはともかくとして(笑)ごく普通の社会人の女性の一人称で、魔法を使えない事を最大のポイントにしている、という視点は今までになかったかも。ヘッドハンティング先の株式会社MSI(マジック・スペル・イリジューション)所属の、理想の王子サマのような魔法使いにどきどきしたり、めくらましでハンサムに見せている自意識過剰の魔法使いにちょっとなんんだかねーと興ざめしたり、仲良くなった女子社員(含むフェアリー)と会社帰りに呑みに行ったり、比喩でなく(笑)セントラル・パークに行ってカエルにされた王子サマの魔法をといてみたりと毎日をエンジョイしています(笑)。
話は元MSIの社員が立ち上げた黒魔術系の会社とMSIとの魔法戦争へ、な勢いになって、ケイティも大活躍。


一応「ハリーポッター」シリーズは全部読んでるし、「指輪物語」や「ナルニア国物語」も全巻読破したけど、ふだんは特に考えたことないな



登場人物の一人(人間・男性、弁護士)にこんな台詞を普通に言わせるような事ができるようになったというのがここ数年のファンタジー・ブームのおかげって事なのかなーとしみじみ。映画のイメージ前提、みたいな描写も結構あります。レゴラスに車を売らせちゃいけないなんて描写とか。(これは営業部の男性エルフを評したシーン)

トータルとしてなかなか可愛らしい話でした。