るるむく日記

趣味にひた走るつれづれの日々

The Silver Bough

The Silver BoughYL7.5 総語数103000語

The Silver BoughThe Silver Bough

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第17章ー22章

不思議な霧に包まれたアップルトンの街では時計が止まり、電気製品が止まり、街の外とはまったく連絡が取れません。

街の中には住人外の不思議な人々や生き物が徘徊しています。

RonanはAshleyに50年前にRonanがAshleyの祖母との間に起こった事を教えます。本来恋人同士の間で分け合うべきりんごを分け合わない事で、街を衰退への道を取らせ、Ronanは自分を蔑む街に復讐しようとしたのでした。そのためにAshleyの祖母(せまい街を出てハリウッドに行って夢をかなえたいと願っていた)と婚約したのであり、二人の間にあったのは共犯者のような関係で愛情はありませんでした。しかしそのために街は徐々に衰退し、今度のりんごもダメにしてしまえば、街は現実の地球を離れ別の世界へと属するようになってしまうのです。

Ronanは、妖精界へ帰りたいという自らの望みをかなえるのと、街を現実世界にとどめておくためにりんごを分け合おうとしているのでした。街はどうなるのか? りんごはどうなるのか? 分け合う二人の心からの望みはかなうのか? そしてその答えはでるのか?



Ashley 、Nell 、Kathleenのそれぞれの男女の関係の行方がどうなるのか、どのりんごをどのカップルが分け合うのか、あるいは分け合わないのか、街はどうなるのか、というのがこの6章でもつれた糸がほどけていくようにするするとあるべき姿におさまっていきました。最初読み始めた時よりずいぶんロマンス色の強い物語になったなあ、という感想です。やるべきことをやらないで進んだ時間を修正するために場所と時間と人物を代えてやり直す話、とも言えるかな。

3人の女性のうち一番割くったのがAshleyでしょうか。ちょっとふりまわされて可哀想でした。

Mysteriesの時と構成がにていて、章の間に、誰かの日記の1ページや、ある日の新聞、古い言い伝え、などが挟み込まれていて、本文が進むのにあわせて、街の背景、歴史が分かるようになっていておもしろかったです。