るるむく日記

趣味にひた走るつれづれの日々

Letters of Tolkien No.129,130

 

Letters of J.R.R. Tolkien: A Selection

Letters of J.R.R. Tolkien: A Selection

 

129 1950/septenber/10

スタンリー・アンウィン卿宛て

アレン&アンウィン社は、ホビットの冒険」の新版の変更を説明する注釈のための「的確な言葉遣い」をトールキンに提供するよう頼んだ

 

「さて、そんな次第だ。改変版は今や作られており、そして、私が思うには、元に戻すことはできない。
私が助言してきたような人々は、改変版はそれ自体、改良されたものだ(続編への疑問は別にして)と考える。それはなかなかの事だ。
しかし、私が、英国向けの新版の注釈のための「的確な言葉遣い」を検討しようと試みた時、私は、私が考えてきたのと同じくらい単純な物事を見いだせなかった。

前の版は私の最初の純粋な意向であった。それは少しばかり扱いにくい事であるが(なぜなら、ホビットの冒険はその古い版が広く知られているから)
二番目の版は(私が思うに)もっともらしく、なされうる。しかし、注釈で簡潔に説明できなかった。

私は、疑問ではあるが、今の時点では何も言わないことを申し出る、私はそれを好まないが。

とにかく、米版の再版に注釈を挿入するのに疑問の余地はない
そして英国版の再版が必要になる時に、疑いなく私に知らせるだろう

 

130 1950/septenber/14

スタンリー・アンウィン卿宛て

「さらなる熟考の末、トールキンは新版には注釈が明確に必要とされることを決定した」

私は第5章の両方の版の存在を受け入れることを決めた。続編が進む限りにおいてー私には現時点で必要とされる点を書き直す時間がないが。私は、それゆえ、簡単な形の、前置きの注釈の原稿を同封する。それは、もしあなたが、再版に使うのに良いと考えるなら、原稿として意図されたものだ。

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第二版の序文に、

「なぞなぞ問答の結末の真の物語、それは最終的に、ビルボからガンダルフにあかされた(プレッシャーの下に)、は赤表紙本によって今や与えられた。ビルボが最初に彼の友人たちに伝えた版に代わって、そして実際は日記に書き留められた。
この最も正直なホビットの部分の真実からの背反は、驚くべき重要性の前触れであった。しかしながら、それは現時点での物語にはかかわらない。そして、この版の彼らは、ホビットの知識(礼儀?)に基づいた最初の面識がそれについて問題とならないことにさせた。

その説明は「指輪」の歴史の中に存在しているー西境の赤表紙本の年代記の中に述べられていて、それはその出版を待たねばならない」というようなことが書かれていた模様。