るるむく日記

趣味にひた走るつれづれの日々

Letters of Tolkien No.128

 

Letters of J.R.R. Tolkien: A Selection

Letters of J.R.R. Tolkien: A Selection

 

128 1950/august/1

トールキン最後通牒に、アンウィン卿は返事をした。
「答えは「いいえ」です。しかし、十分な時間と、完全な原稿の一覧が与えられていれば「はい」になったかもしれない。」
その問題は当面の間そこに留め置かれた
7月にアレン&アンウィン社はトールキンに「ホビットの冒険」の新しい版の校正刷りを送った。それはトールキンが驚いたことに第5章、「くらやみでなぞなぞ問答」が原文のかわりに、彼が、書き直しの見本として1947年に送っていたものに置き換えられていた。

 

ホビットの冒険」: 校正刷りは私をとても驚かせた。

私そのころ、続編に適合するようにずっととりくんでいた。それは修正による、単純な作業であろうことだった。
しかしながら私はそれについてまったくそれ以上を聞いていなかった。そして、私は勝手に思っていたーオリジナルの改訂版は除外されたと。
続編は今や初期の版に寄っている。
そしてもし改訂版が実際に出版されるとしたら、続編はいくつか重要な書き直しをしなければならない

私は言わねばならないー私は願いたいとー私はーこの変更がなされるかもしれないといういくつかのヒントを得るということを(どんな状況下においても)ー突然私に校正刷りが押し付けられる前に。

しかしながら、私は今やこの変更とそのなりゆきを受け入れる決断をした。

 

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(注釈:ホビットの冒険の第五章のオリジナル版では、ゴラムは、ホビットがなぞなぞ問答に勝った時、ビルボに本当に指輪を与えようとしていたし、彼がそれを失くしたことを知った時、ひどく申し訳なさそうだった。
ビルボーポケットに指輪を持っていたーはゴラムに地下の通路を抜けるために導くよう言い聞かせた、ゴラムはそうして、二人は礼儀正しくわかれた)
 
改訂版の差し替えの話は聞いてないよ!! まあでも受け入れますよ、という手紙。
 
教授の婉曲な申し出やダメ出しは、性格なのだろうな、という感じ。
すごく気をつかっていろいろ書いている印象があります。