るるむく日記

趣味にひた走るつれづれの日々

魔笛

映画「魔笛」オリジナル・サウンドトラック

映画「魔笛」オリジナル・サウンドトラック

  • アーティスト: サントラ,ジョセフ・カイザー,エイミー・カーソン,ベン・ディヴィス,シルヴィア・モイ,ルネ・パーペ,リューボフ・ペドロヴァ,トム・ランドル,ケール・ワルソン,ジェイムズ・コンロン,ヨーロッパ室内管弦楽団
  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2007/06/27
  • メディア: CD
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巷で評判の良い「魔笛」見てきました。ああ、劇場で観られて良かった。
魔笛」の映画化というとどんな感じになるのかな? 普通の映画っぽくなるのかな? と思っていたら、アリアや音楽はあまりいじられていない印象で(英語でしたけれど)おー、きっちりオペラ映画だーとなんだか感動してしまいました。もっと大胆に音楽やアリアに編集が入ったりするのかと思っていたのですが、展開はオリジナルにきちんと沿ってるなあ、と思いました。



舞台を第一次世界大戦時期のヨーロッパに移してとあってそのつもりで見ていたのですが、随所でふぁんたじーな世界観が出てきて、架空ヨーロッパの第一次世界大戦時期という印象。
タミーノを襲う蛇の表現や、パパゲーノが鳥飼いだったり(ところでこの鳥って毒ガス探知用の鳥って事でいいのかな? 鳥刺しよりある意味ブラックだな)、夜の女王のキリキリぶりといい(登場シーンのあまりのステキさにひょえーーーー!!と、声にならない悲鳴をあげたのは私です)。奴隷じゃなく兵士だったり、ザラストロが血も肉もある指導者然としていたり、随所におおー、こんな風にしたのかーというおもしろさが感じられました。
冒頭、万里の長城のような塹壕のシーンで、タミーノが花をこそっと摘み取るシーンと、蝶々が飛んでいるシーンでなんとなく「西部戦線異常なし」を思いだしちゃったりしたんですが、思い出されたシーンってひょっとしてここでしょうか>Sさん



ストーリー展開は普通に魔笛なので割愛(^^;)出演者のみなさんたち、歌も演技もビジュアルもステキで、非常に堪能いたしました。あー、早速DVDが欲しくなっている私。(もう劇場に見に行く時間はとれそうにないので)どうしようかな、オペラってどうかなー、迷っているかたがいたら、ぜひご覧になっていただきたいです。


さて、今回の映画版で、舞台版を見たときにあまり感じなかったことが一つ。映画ではザラストロと夜の女王の間に「なんかあった」的な映像が入っていて、その上、夜の女王がザラストロに見せた表情とザラストロが夜の女王に見せた表情が、かつての二人の間の「愛」あるいは「情」を感じさせて、それはつまり、彼らもまたかつてはタミーノとパミーナであっただろう、ということを感じたのです。そんなですから、映画のラストは明るかったんですけれど、この今愛と平和のただ中にあるタミーノとパミーナが、20年後にザラストロと夜の女王にならずに済むだろうか、なんぞと思ったりして。うーん、うがち過ぎかな。



さて、それはさておき、
ザラストロ役のルネ・パーペ氏はとってもステキでした! 私は魔笛はパパゲーノが好きなんですが(笑)、今回は(パパゲーノも可愛かったけれど、)すっかりザラストロにクラクラきてしまいました。パーペ氏の、歌はもちろん、どこかチャーミングな表情と、指導者としてのカリスマ性をがっちり魅せてくれた所にすっかりファンになりましたよ(^^)



追記:日本公式サイトに行って、トレイラーを初めて見たんですけど、「夜の女王」が二人に試練を与えるってちょっと、いやかなり違うんじゃないの? 

追記2:Libretto担当のStephen Fry氏は、ハリポタのイギリス版の朗読をしている彼なんですよね??