るるむく日記

趣味にひた走るつれづれの日々

By Murder's Bright Light

By Murder's Bright Light758/4430

By Murder's Bright Light (Sorrowful Mysteries of Brother Athelstan)By Murder's Bright Light (Sorrowful Mysteries of Brother Athelstan)
Paul Doherty

Headline Book Publishing 1994-10-06
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アセルスタンのシリーズが急に読みたくなったので、ホビット読みの合間を見つつこちらも見切り発車してしまいました。アセルスタン&クランストン卿コンビの5巻目です。

1379年の冬、プロローグは霧のむせぶテームズ川、停泊中の船に娼婦を連れて戻ってきた船員が、自船にいる筈の当直の船員たちの消失を発見、というところから始まります。

第一章はクランストン卿が、退屈でばかばかしい事件の裁定をしているところから始まります。相変わらずワインぐびぐびなので肝臓が心配だわ。

そこへ、Under-sheriffのShawditchが事件二つを抱えてやってきました。

1つは盗難事件。これは、Bread Streetで最近頻発している(ミカエル祭(9月29日)からユール前の今までで、これが6件目)盗難事件で、家人の外出中に明らかな押し入りの後がないのに(窓がしまっていて、犬も騒いでない)モノが盗まれているというものです。

盗難現場のSelpot邸での聞き取りと、この地区のbeedleへの聞き取りを行いますが誰がどうやってにつながる手がかりは見つかりません。

またもう一つの事件は以下の通り。

フランスの私略船への報復に出ていた武装船の一隻、"God's Bright light"号は2日前に帰って来ていました。しかし船長のRoffelは帰港中に病に倒れ亡くなってしまっていました。遺体が陸にあげられ、乗組員たちに休暇が与えられ、昨夜、一等航海士一人と2人の船員が当直に残っていましたが、明け方に一人の船員が帰って着た時、船には誰もいなくなっていました。誰も船から出て行ったもの、やってきたものを見たものはなく、何か荒事があった様子も残っていませんでした。しかし船員が帰る1時間前には隣泊する船からの呼びかけには正しく応える声があったのです。

第2章でアセルスタン。愛猫をめでつつ、流れ星に想いを馳せる姿は変わりありませんし、教会で、教区民によって行われるMystery playのための配役に頭を悩ませている姿もいつも通り。人間関係を慮るといろいろたいへんそうです。そこへ一人の若者が殺人罪からの庇護を求めて教会へ駆け込んできました。

追いかけてきたMarstonら一団と対面するアセルスタン、そこへ颯爽とクランストン卿が登場です。カッコイイ!!

若者は、Nicholas Ashbyといい、主人殺しの罪で追われていました。Nicholasの主人はケント州荘園領主のヘンリー・オスプリング卿で、ロンドンには、God's Bright light号のRoffel船長に会いにやってきたとのこと、ヘンリー卿は、God's Bright light号の出資者だったのです。

Ashbyを教会に残し、宿屋に戻り調査の開始。ヘンリー卿は胸を自身の短剣で刺され絶命していました。

朝にヘンリー卿を起こしに行ったところ、Ashbyが、卿の傍らにたって、ナイフの束を握っていた所を見つけたら、Ashbyは逃げ出してしまった、というのがMarstonらの言い分です。

事件がどうつながるのか、わくわくですね。

Ashbyはヘンリー卿の従者(squire)で、God's Bright light号に、お目付役として乗り込んでいたとのこと。彼の言い分は自分が主人の部屋に入ったら亡くなっていて、短剣を引き抜こうとしたところにMarstonたちがやってきたのだ、と言いますが、果たして本当なのでしょうか。