るるむく日記

趣味にひた走るつれづれの日々

The House of Crows

The House of Crows 674/3751

The House of Crows (Sorrowful Mysteries of Brother Athelstan)The House of Crows (Sorrowful Mysteries of Brother Athelstan)
Paul Doherty

Headline Book Publishing 2001-06-09
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>The [t]House of Crows (Sorrowful Mysteries of Brother Athelstan)[an]Paul [as]Doherty

プロローグ

プロローグ、Pikeが名前を秘す反乱分子のメンバーたちと宿屋で話をしています。エセックスやサフォークなど地方から人々が立ち上がり、ロンドンを落とす、という話ですが、Pikeは彼の教会のアセルスタンに慈悲をかけることはできないだろうかと打診します。しかし彼らは、彼に対して施せる慈悲とはすみやかな死のみと答えます。そして舞台かわって、ウェストミンスター近くの宿屋内、シュールズベリーから議会参加のためにやってきたHenry Swynford卿は同郷のOliver Bouchon卿の遺体を前にしています。Bouchon卿は亡くなる前日に「ろうそく、矢頭、"remember"とかかれた羊皮紙」が部屋に置かれていたとSwynford卿に告げており、過去のShropsireでの出来事についてほのめかして出て行ったあと、溺死体となって宿屋に戻ってきたのでした。葬儀の手配を済ませ、司祭ももう祈りを終えたろう、とSwynford卿がBouchon卿の部屋に入ると、ベッドに人影があり、Bouchon卿の亡骸の額と両頬には赤い十字架が彫り込まれていました。暗殺者はSwynford卿の首をひもで締め上げ、死にかけのSwynford卿の耳には

"Oh day of wrath, oh day of mourning ,heaven adn earth in ashes burning. See what fear man's bosom rendereth"

という恐ろしい言葉が届いていました。

彼の死にかけの頭は何年も前の、別の情景を思い出していました。ニレの木の枝から跳ね返る死体は額と両頬に赤い十字架を負い、暗い頭巾をかぶった騎手が同じ言葉を唱えていた事を。

chapter1-2

クランストン卿が公開処刑に立ち会っていたところ、ゴーント卿が家に来ていると迎えがきました。ゴーント卿は王が議会を招集したと話し、議会のうち何人かは自分に好意的だが、シュールズベリーやスタフォードの代表者たちは扱いがたいものだといいます。

「そのグループ7人、Henry Swynford卿、Oliver Bouchon卿、Edmund Malmesbury卿 Thomas Elontius卿 Humphrey Aylebore卿 Maurice Goldingham卿 Francis Harnett卿だが、そのうちHenry Swynford卿、Oliver Bouchon卿が亡くなった。二人が生きようが死のうが天国に行こうが地獄に行こうがかまわんのだが、二人が私ー摂政に反対していたため殺されたのだ、というささやきや指摘を気にしないわけにはいかない」とクランストン卿に捜査を依頼します。クランストン卿はチープサイドで猫が盗まれ、殺されている事件を追いかけているのだが、と抗議しますが、聞いてもらえません。アセルスタンを連れてウェストミンスターに行き暗殺者を見いだして殺人を止めよ、とおおせつかります。

一方アセルスタンは教区民たちから、Death Houseに悪魔がいると訴えられます。十字架と聖水をもってDeath Houseを訪ねますが、ひどい悪臭いがいに悪魔らしい影はみあたりません。さらにはBenedicataが昨晩庭で黒い影を見かけたというので、アセルスタンは何かが起こっていると考えます。

そこにクランストン卿がやってきました。船でウェストミンスターに下る途中アセルスタンはPikeが反乱軍と関わっていることを憂い、反乱が起こったらどうするのかとクランストン卿に尋ねます。クランストン卿は自分は王の検死官であるから、その折には武器を取ってロンドン塔に行く、争いの中でアセルスタンの教区民と出くわさない事を祈る、と言い、アセルスタンはどうするのかと返します。アセルスタンはいつもと同じ自分の仕事をするだけだ、と言い、修道院長は事態を把握していて修道会のメンバーたちにこの災厄が過ぎるまでロンドンを離れることを求めているのだと言います。

そしてクランストン卿にもしロンドン塔に行くことがあったら、近衛兵に入った後行方がしれなくなっているPerline Brasenoseの事を気にかけて欲しい、と頼みます。

二人は、亡骸のある、Gargoyle宿屋を訪れます。宿屋の主人と、遺体を発見した女中に話をききますが、アセルスタンは女中が聞いた祈りの文句は"Di­es Ir­ae"からのもので、司祭としてやってきた頭巾をかぶった男こそ暗殺者だったのだ、と言います。

ということでアセルスタンのシリーズ第6巻です。kindleでまた買えるようになったのでざっくり購入しました。ますます情勢はきなくさい感じです。ワットタイラーの乱まであと1年。どきどきです。

ミステリだし、アセルスタンのシリーズは大事件と細かい事件が錯綜するので最初はどれがどの伏線になるのかあっちこっちなため、あらすじを書き出すのが冗長になってしまいますね。

あらすじからとばしたエピソードもありますが、それが後からきいてくるかこないかも悩ましいところ。まあまずは読んでいきます。